展示案内 2009年

ルーマニア民族写真展 ヨーロッパの隠れ里(2009/05/28-09/07/27)

開催期間 2009年05月28日(木)〜2009年7月27日(月)

フォークロアの一大残存地域ルーマニア山間部の村の暮らしを追った記録
真実の人間のあり方を問う、パリ・ウィーン・ローマ・ニューヨーク展に次ぎ公開!

写真は真実を写すという意味で、写真というのでしょうが、ぼくは、対象に向けて、まず限りない愛情をおぼえて、シャッターをおします。その人の感情、生活があぶりだされてくるような写真が撮れたらいいと想いますが、今大事にしているのは写真の向こうにあるもの、写真のかなたにある本質的なものです。
つまり、じかに見えてこないものが、撮ろうとする対象です。ぼくは、写真から、それと見えないものを心の目で感じ取ってほしいのです。

ルーマニアは、ラテン系の人の多く住むところです。ヨーロッパの一番左側に属していますが、地理的に言うと、実はウラル山脈から西ヨーロッパですから、ルーマニアはその中心にあたります。ひとびとは、大変誇り高くて、明るく、実にあたたかい心情の持ち主です。宗教はルーマニア正教を信じ多民族が共存しています。特筆すべきは、もう忘れられたような古い習慣、伝統がなおいきていることで、ヨーロッパの原点ということができます。古いものをやずねて新しいものを知るこよなきよすがとなるのが、ルーマニアというところでしょう。ルーマニアの民俗にひかれて、127回もわたり、本を書き写真を撮ってきました。その一端をご覧くださいませ。

−みやこうせい プロフィール−
エッセイ、ルポ、メルヘン、批評、翻訳と幅広く活躍。ルーマニアへ100回以上渡り、フィールドワークを続ける。
ルーマニア文化功労賞、文化勲章受賞、ルーマニア学術会議名誉会員
・著書 「ルーマニア 人・酒・歌」(東京書籍) 他多数
・翻訳 「ボリボン」「もしゃもしゃちゃん」「サンタクロースとぎんのくま」(福音館書店) 他
・写真集 「ルーマニア賛歌 Europe of Europe」(平凡社 /他 フランス、イタリア、ルーマニアでも出版) 他
・写真展 シャイヨー宮(パリ)、民族博物館(ウィーン) 他多数
・講演 東大、早大 他